「御起床願います。・・・アリス様。」 「・・・・うるさいわ。」 別に、低血圧で朝が辛いとかいうわけじゃない。 (むしろ運動不足で血圧、高いんじゃないかしら?よくわからないけれどもね。) 寝違えて起きられないわけでもない。 (これはいつの話しだったかしら?まぁ、気にしないでちょうだい。) お腹の上に居座って寝てる猫のせいにもしない。 (まぁ、気が付いたら消えてるんでしょうけどね。気まぐれなんだもの。・・・・あ、消えた。) ただ、こういつでも暗いと時間の感覚が無い。 いったい今は何時かしら? ・・・いや、7時46分なのよ? だって彼の時計が、そう指しているものね。 (そういって彼の時計を引っ張って起き上がると、彼のノド、ぐえって鳴ったわ。) そうね・・・正確に言うとすれば 何日なのか、午前なのか午後なのか、 そのところがわからないの。 「朝食は何にいたしま・・「パン。」 「・・・かしこまりました。」 「ボソボソのね。それしか無いじゃない。」 (ごめんね?あなたに言ってもしかたないのは分かってるわ?でも、やってられないじゃないのよ。) すると、彼は「申し訳ありません。」と頭を下げて、 部屋を出て行った。 ゆっくり閉まる扉の隙間から、 この世界に似合わない可愛らしい白い耳が、 なびいていた―――。 ============ 光も闇も届かない国。 小さな城と、 大きな城と。 うっそうとした森と、 きちっとした庭と。 小さな城の中には、 私と、 猫と、 ウサギと。 【 地下の国のアリス 】